プロペシア(フィナステリド)からザガーロ(デュタステリド)に切り替える方も増えてきており、それに伴い副作用の問い合わせも多くいただいております。
プロペシア(フィナステリド)の副作用ですが、国内で実施された臨床試験(1年間)において、4.0%(276例中11例)に副作用が認められています。主な症状はリビドー(性欲)減退1.1%(3例)、勃起機能不全0.7%(2例)等でした。まれに、全身倦怠感など肝機能障害の症状があらわれる可能性があります。
新橋駅前クリニックに来られる患者様も勃起不全の副作用を気にされている方が多いですが、上記の通り、勃起不全に関しては0.7%です。あまり気にしすぎると心因性の勃起不全になる可能性もありますので、気にしすぎないようにしましょう。
その他注意事項として、前立腺がんの検診を受ける予定のある方は、検査を実施される医師にプロペシア(フィナステリド)を服用していることをお知らせください。プロペシア(フィナステリド)は前立腺がん検査で測定されるPSA値を約50%低下させることが知られています。したがって、測定したPSA濃度を2倍した値を目安として評価してください。
また、プロペシア(フィナステリド)を服用中の方は献血ができません。献血時に記入する問診票において、直近1ヵ月以内のプロペシア服用の有無を確認する項目があります。1ヵ月間プロペシア(フィナステリド)の服用を中止すれば献血は可能です。
第Ⅱ/Ⅲ相国際臨床試験において、ザガーロ(デュタステリド)が投与された総症例557例(日本人120例含む)中、95例(17.1%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されました。その主なものは、勃起不全24例(4.3%)、リビドー減退22例(3.9%)、精液量減少7例(1.3%)でした。(承認時)国内長期投与試験において、ザガーロ(デュタステリド)が投与された総症例120例中20例(16.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告されました。その主なものは、勃起不全13例(10.8%)、リビドー減退10例(8.3%)、射精障害5例(4.2%)でした。(承認時)
ザガーロ(デュタステリド)もプロペシア(フィナステリド)同様、前立腺がん検査で測定されるPSA値を約50%低下させます。検査を実施される医師にザガーロ(デュタステリド)を服用していることをお知らせください。
また、献血も同じでザガーロ(デュタステリド)を服用中の方は献血が出来ません。ザガーロ(デュタステリド)はプロペシア(フィナステリド)と違い血清中薬物濃度が下がるのが遅いので、最後の服用から6ヵ月は献血が出来ません。