男性に最も身近な疾患、成人男性の4人に1人がED
男性を対象として行われた調査によると
成人男性の4人に1人が“勃起が十分でなく、時々性交ができない”中等度ED、もしくは、“勃起しないため常に性交ができない”完全EDで、
さらに“たまにできない”軽度EDを含めると、EDと診断される人はさらに増え、その割合は、外来患者さんでの調査で、成人男性の81%にものぼるという報告があります。
EDとは
通常EDとはただ勃起しないことのイメージが強く、英語で「Erectile Dysfunction」、日本語では「勃起障害」あるいは「勃起不全」と訳されます。
このようなことから、完全に勃起ができない状態ととらえがちですが、そうではありません。
EDとは専門的に、「性交時に十分な勃起やその維持ができずに、満足な性交が行えない状態」と定義されています。
つまり勃起に時間がかかったり、勃起しても途中で萎えてしまったりして、満足のいく性交ができないなどもEDの疑いがあるということです。
主なEDの症状
- 性欲はあるけども興奮しても勃起しにくい。
- 勃起しても充分に硬くならない。
- 挿入できても勃起が持続できず抜けてしまう。
- 勃起しても長続きしない。
- たまに勃起しないことがある。
年齢とは関係ない20代でもおこるED
年齢を重ねるとEDになる割合は高くなりますが最近は歳のせいだけではないことがわかっています。
知らず知らずのうちにストレスをためていたり、不規則な食事を続けていたり、運動不足、連日のお酒の飲みすぎ、喫煙など毎日の生活パターンが原因となって起こることが多いのです。
また糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病の方は、EDになるリスクはさらに高くなります。
主なEDのタイプ
- 血管や神経の障害で起こるED(器質性ED)
血管自体に動脈硬化などの障害がある場合には、陰茎海綿体の動脈が拡がらないため、十分な量の血液が流れ込まず、勃起が起こらない、あるいは満足な勃起が得られないという症状をもたらします。(糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病があてはまります。) - 精神的ストレスで起こるED(心因性ED)
会社や家庭での心配事、経済的なストレス、毎日の疲れやパートナーとの関係など、様々な精神的な不安要素からの誰にでも起きる最も多い症状。 - 血管や神経の障害 と 精神的ストレスが混じったED(混合型ED)
- 薬剤で起こるED(薬剤性ED)
抗うつ薬や睡眠薬などの向精神薬など。
30代以上で、ときどき勃起しなかったり、途中で元気がなくなったりという男性は、実は驚くほど多い。
しかし「誰に相談していいのかわからない」「自分の症状が治療の対象になるのかわからない」などの理由で、対処を先送りにしている人が多いように感じます。
ところが、この「ED」最近では血管障害や生活習慣病の予兆でもあるという考え方から、治療の重要性を説く医師が増えつつあります。
年齢とは関係ない20代でもおこるEDEDとは、30代以降の男性にとって身近な症状
EDとは、ErectileDysfunctionの略語で勃起障害のこと。
しかし、勃起がまったく起こらないケースに限らず、硬さが不十分、勃起状態の維持できないなど、満足な性交が行えるだけの勃起が得られない状態全般をさします。
つまり「ときどき元気がない」という場合もEDとして治療の対象になるのです。
しかし、現実には支障があっても「疲れているから」「ストレスが溜まっていりから」と考えて、自分がEDだと気づかない人も多いのが現状です。
「EDの原因の87%は器質性による、つまり血管の老化が関係している。と考えられます。事実、動脈硬化を基礎に持つ高血圧や脂肪異常症(高脂血症)、糖尿病といった生活習慣病やメタボリックシンドロームと合併していることが多いのです。」
EDになる理由のひとつは、血管が不健康なこと
ある調査によると、20歳から60歳、平均40歳の150人のうち、ごく軽度なケースも含めて50%がEDと診断されました。しかし実際には「まだそれほど重症でない」「勃起が萎えるのは病気ではない」「医師に相談するのは恥ずかしい」などと考え、治療を先送りにする男性が多いと言います。
「EDは全身の血管の健康状態を示すバロメーター!」
動脈硬化は、細い血管から順に現れることが多い
EDになる理由のひとつは、血管が不健康なこと。
細い血管である陰茎動脈の障害によってEDはおこります。
そのままの生活習慣を続けていると、10年後には動脈硬化がすすみ、より重篤な疾患が現れることも考えられます。
事実、アメリカでのEDを持つ男性を対象とした調査でも、EDを持つ男性が高血圧や脂肪異常症などの生活習慣病を合併している割合は極めて高く、その後の循環器疾患の発生率が有意に高いという結果がでています。(Ponholzer A et al.EurUro 2005)
「EDは全身の血管障害の中でいちばん初めに起こるもののひとつで、かつ他の兆候と違い自分でもハッキリわかるもの。この段階で行動を起こすことが重要です。10年後の健康を見据えて早めに治療する必要があるのです。」
ED症状は、男性が自分の健康を見直すチャンス
ED治療には、PDE5阻害薬というものが用いられています。
PDE5阻害薬は、勃起を妨げるPDE5という酵素の働きを阻害して、勃起の維持を助ける働きがあります。
「当クリニックでは、まずEDとその治療に用いるPDE5阻害薬についてきちんと説明します。特別な検査は不要で簡単な問診で処方することができます。また、EDは高血圧や糖尿病、うつ、排尿障害を合併していることが多いので、生活習慣病のチェックをお勧めしています。」
EDを早めに治療することは、10年後の健康を守る
最後に、男性の健康管理にパートナーである女性はどう関わっていくべきか…。
「EDは本人だけでなく、パートナーも気づくことができる生活習慣病。ED症状に気づいた初期段階で病院に相談するようお勧めいたします。」
実際、治療を受けた人たちからは、「夫婦仲が良くなった」「自信を取り戻した」「若々しくなった」という、うれしい報告が続々と寄せられています。
EDを早めに治療することは、10年後の健康を守ることにつながる。
まずは自分の体を知ることから始めてみてはどうだろう。