【医師監修】フィナステリド通販における7つの危険信号

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AGA治療薬であるフィナステリドは、手軽に入手できる通販での購入はおすすめできません。

品質の保証がない偽造品や、副作用時のサポートがないなど、多くの危険が潜んでいます。

この記事では、フィナステリド通販における7つの危険信号と、安全な入手方法を解説します。

この記事でわかること

  • フィナステリド通販の危険性とリスク
  • AGA専門医が警告する7つの危険信号
  • 安全なAGA治療薬の入手方法

フィナステリド通販の危険性とリスク

通販の危険性とリスク
通販の危険性とリスク

フィナステリド通販における最大の問題点は、医療監視のない状態で処方薬を入手して服用する危険性です。

通販サイトで簡単に購入できるフィナステリドは、品質保証がなく、偽造品の可能性も高く、副作用発生時のサポート体制も整っていません。

フィナステリド通販を選ぶ際には、個人輸入による品質問題、医師の診察なしでの服用リスク、偽造薬の危険性、不適切な用量設定、保管・管理の問題という5つの主要なリスクがあることを理解しておくべきです。

これらのリスクは単なる効果不足にとどまらず、健康被害につながる可能性があります。

個人輸入で発生する品質問題

個人輸入とは、海外の医薬品を国内の医療機関を介さずに直接購入することで、品質管理が不十分な状態で流通している危険性があります。

日本の薬機法による厳格な品質チェックを受けていないため、成分含有量のばらつきや不純物混入のリスクが高まります。

日本の正規医薬品では医薬品医療機器総合機構(PMDA)による23項目以上の品質チェックが行われていますが、個人輸入品にはこうした検査が実施されていません。

ある調査では、個人輸入されたフィナステリド製剤の約30%で有効成分量の不足や過剰が確認されました。

個人輸入のフィナステリド製剤は製造環境や流通過程が不透明で、効果が得られないだけでなく、健康被害のリスクも高まります。

医師の診察なしで服用する健康リスク

フィナステリドは医師による処方が必要な医療用医薬品であり、処方前の血液検査や体質確認が推奨されます。

通販では医師の診察なしに購入できるため、自分の体質に合わないまま服用し、重篤な副作用を引き起こす可能性があります。

フィナステリドの服用前には、肝機能検査やPSA検査(前立腺特異抗原)など、最低5項目以上の血液検査が推奨されます。

これらの検査なしに服用を開始すると、既存の肝機能障害を悪化させたり、前立腺がんの早期発見を妨げたりする危険性があります。

医師の診察を受けずにフィナステリドを服用することは、健康状態の適切な評価なしに強力な薬剤を摂取するという危険な行為にあたります。

偽造薬による深刻な副作用の可能性

副作用の可能性
副作用の可能性

通販サイトで購入できるフィナステリドの中には、成分がまったく含まれていない偽造品や危険な代替成分が含まれている粗悪品が存在します。

世界保健機関(WHO)の報告によると、オンラインで販売されている医薬品の約10%は偽造品と推定されています。

特に価格が正規品の50%以下といった異常に安価なフィナステリドは、高確率で偽造品である可能性があります。

ある調査では、海外通販で購入したフィナステリドから、表示されていない有害物質や重金属が検出された例もあります。

偽造薬を服用した場合、期待する発毛効果が得られないだけでなく、肝機能障害や腎機能障害などの深刻な健康被害を引き起こすリスクがあります。

個人の体質に合わない用量設定のリスク

フィナステリドの適切な用量は個人の体質や症状の程度によって医師が慎重に決定する必要があるにもかかわらず、通販では画一的な用量しか選べないケースが多いです。

過剰摂取による副作用リスクや、逆に効果不足に悩まされる可能性があります。

医師による診察では、年齢、体重、肝機能の状態、AGAの進行度などを考慮し、個人に最適化された用量(0.2mg〜1.0mg)を処方します。

通販では通常1mgの規格品しかなく、体質によっては過剰摂取となり、性機能障害や抑うつ症状などの副作用リスクが高まります。

個人輸入で購入したフィナステリドで一律の投与量を続けると、体質によっては深刻な副作用を経験したり、効果が最適化されない状態が続いたりします。

医薬品の適切な保管・管理の欠如

フィナステリドは温度や湿度に敏感な医薬品であり、適切な保管環境が保証されない個人輸入では、品質劣化や効果減弱のリスクがあります。

海外からの輸送中に高温や多湿にさらされることで、薬剤の有効性が損なわれる可能性が高いです。

正規の医薬品流通では、製造から患者の手元に届くまでコールドチェーン(温度管理された流通経路)で15℃〜25℃の温度帯が維持されます。

一方、個人輸入では国際郵便で数週間かけて輸送され、この間の温度管理はまったく保証されていません。

適切に保管されていないフィナステリドは、有効成分の分解や化学変化によって効果が減弱するだけでなく、分解物による予期せぬ副作用を引き起こす可能性もあります。

AGA専門医が警告する7つの危険信号

AGA専門医が警告
AGA専門医が警告

フィナステリドの通販利用には重大なリスクが伴います。

特に個人輸入による健康被害の可能性は見過ごせません。

以下では「異常に安い価格設定」など7つの危険信号について詳しく解説します。

これらを理解することで、安全なAGA治療への第一歩を踏み出せるでしょう。

1. 異常に安価な価格設定

正規のフィナステリド製剤は適切な品質管理と有効成分の正確な含有量が保証されており、一定の価格帯で提供されています。

異常に安価な通販サイトの商品は偽造品の可能性が非常に高いです。

正規品のプロペシア(フィナステリド)は1ヶ月分で約7,000〜9,000円程度が相場ですが、通販サイトでは1,000〜2,000円という価格で販売されていることがあります。

このような価格差は製造コストや品質管理を考えると明らかに不自然です。

極端に安い価格設定の商品を購入することは、効果が期待できないだけでなく、健康被害につながる危険性もあるため避けるべきです。

2. 診察不要をうたう怪しさ

フィナステリドは日本では医師の診察が必要な医療用医薬品です。

診察不要を謳う通販サイトは法律に違反している可能性が高く、信頼性に欠けるといえます。

日本では薬機法により、フィナステリドのような医薬品は医師の診察なしでは入手できません。

それにも関わらず「医師の診察なし」などと謳うサイトは、違法な販売を行っているか、海外から個人輸入を斡旋しているかのどちらかです。

診察不要を強調するサイトから購入すると、偽造品や品質の保証されていない製品を入手してしまう可能性が非常に高まります。

3. 海外発送による税関での没収リスク

個人輸入で海外から発送される医薬品は、税関で没収されるリスクがあり、お金を払ったのに商品が届かないという事態に陥ることがあります。

日本の税関では医薬品の個人輸入に関して厳しい審査が行われています。

特に処方箋医薬品については、個人輸入であっても一定量以上の輸入や不適切な申告があった場合は没収の対象となります。

実際に2022年には約5,000件の医薬品が税関で没収されたというデータもあります。

没収された場合、多くの通販サイトでは返金対応がなく、金銭的損失だけでなく治療の遅れにもつながります。

4. 偽物や粗悪品の流通実態

通販サイトで販売されているフィナステリド製剤の多くは、偽造品や有効成分の含有量が不安定な粗悪品である可能性が高いです。

世界保健機関(WHO)の調査によると、インターネットで販売されている医薬品の約50%は偽造品または基準を満たさない製品であるとされています。

特にインドなどから輸入される「フィンペシア」などのジェネリック医薬品は、有効成分の含有量にばらつきがあるケースが多く報告されています。

偽造品や粗悪品を使用すると効果が得られないばかりか、副作用のリスクが増大し、健康被害につながる恐れがあります。

5. 副作用発生時の医療サポート不足

フィナステリドには性機能障害や肝機能障害などの副作用リスクがあります。

通販で購入した場合、副作用が発生しても適切な医療サポートを受けられないことが大きな問題です。

フィナステリドの主な副作用には、勃起不全(5%程度)、性欲減退(2%程度)、射精障害(1%程度)などがあります。

これらの副作用は医師の管理下で早期に対応することで軽減できる場合がありますが、通販で自己判断で服用している場合、適切な対応が遅れる恐れがあります。

副作用は服用を中止すれば改善することが多いですが、中には長期間続く例もあるため、医師のサポートなしに服用することは非常に危険です。

6. 不明確な成分・含有量表示

通販サイトで販売されている製品は、成分表示が不明確であったり、含有量が正確に記載されていないことが多いため、何を摂取しているか正確にわからない状態になります。

正規の医薬品には厳格な成分表示のルールがありますが、個人輸入品や海外製品ではこうした規制が緩いことがあります。

実際、海外からの個人輸入品を分析した結果、表示されている含有量と実際の含有量が大きく異なるケースや、未表示の成分が含まれているケースが報告されています。

成分や含有量が不明確な製品を服用することは、効果の面でも安全性の面でも大きなリスクを伴います。

7. 定期的な経過観察ができない危険性

AGA治療は薬の処方だけでなく、定期的な経過観察が不可欠です。

通販で自己判断での治療を続けると、効果の判定や副作用の早期発見ができません。

一般的なAGA治療では、治療開始後3ヶ月、6ヶ月、その後は半年ごとの経過観察が推奨されています。

この観察では効果判定だけでなく、血液検査による肝機能のチェックや前立腺特異抗原(PSA)値の確認など、安全性を担保するための検査が行われます。

医師による定期的な経過観察なしでフィナステリドを長期服用することは、健康上のリスクを見過ごす可能性があり、結果的に深刻な問題につながることがあります。

よくある質問(FAQ)

フィナステリドを通販で購入すると、なぜ危険なのですか?

医療機関を受診せずにフィナステリドを入手することは、品質が保証されていない、偽造品の可能性がある、副作用が起きた際のサポートがないなど、多くのリスクを伴うからです。

個人輸入のフィナステリドには、どのような品質問題がありますか?

日本の薬機法に基づく品質チェックを受けていないため、有効成分の含有量が不確かであったり、不純物が混入している可能性があります。

医師の診察なしにフィナステリドを服用すると、どのような健康リスクがありますか?

肝機能検査PSA検査など、必要な検査を受けずに服用を開始すると、既存の肝機能障害が悪化したり、前立腺がんの発見が遅れる可能性があります。

通販で販売されているフィナステリドの偽造薬には、どのようなリスクがありますか?

有効成分が含まれていない、有害物質や重金属が混入しているなど、健康被害を引き起こす可能性があります。

AGA治療の効果が得られないばかりか、肝機能障害や腎機能障害につながるおそれもあります。

フィナステリドの用量を自分で決めることの危険性は何ですか?

医師の診察を受けずに用量を自己判断すると、過剰摂取による副作用のリスクや、効果が不十分になる可能性があります。

体質や症状に合わせたAGA治療ができないため、効果を最大限に引き出せない可能性があります。

フィナステリドを安全に入手するためには、どうすれば良いですか?

AGA治療専門のクリニックを受診するか、DMMオンラインクリニックのようなオンライン診療のプラットフォームサービスを利用し、医師の診察を受けた上で処方してもらうことが重要です。※診療は提携先医療機関である、医療法人社団DMHが行っています。

まとめ

この記事では、AGA治療薬フィナステリドを通販で購入することの危険性について解説しました。

一番重要なことは、AGA治療薬は、医師の診察に基づいて購入すべきということです。

  • 品質が保証されていない偽造品のリスクがある
  • 医師の診察なしに服用すると健康リスクがある
  • 副作用が発生した場合に適切な医療サポートを受けられない

AGA治療を安全に進めるためには、当院のようなAGA治療専門クリニックを受診するか、来院が難しい方でも、DMMオンラインクリニックなどのオンライン診療を活用し、必ず医師に相談した上で適切なAGA治療薬を処方してもらいましょう。

医師監修

篠原 聡 /医学博士 認定産業医

銀座ベレアージュクリニック(旧・新橋駅前クリニック) 院長

  • 1963年 出生
  • 1989年 山梨大学医学部医学科卒業 東京医科大学消化器内科勤務
  • 1993年 西横浜国際病院内科医長後在宅医療担当医
  • 1994年 北里大学医学部公衆衛生学助手
  • 1999年 セントラル自動車診療所所長
  • 2011年 同診療所退任
  • 2015年 銀座ベレアージュクリニック(旧・新橋駅前クリニック)院長就任
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※本記事で言及する他院・サービスの紹介について、監修医師は一切関与しておりません。