AGA治療薬・フィナステリドとデュタステリドの違いについて~ED・AGA治療なら銀座ベレアージュクリニック~

AGA(男性型脱毛症) のお薬として処方されているフィナステリド(プロペシアなど)とデュタステリド(ザガーロなど)について、今回は、その違いについて比較いたします。

~もっとも重要な違い~

〇フィナステリド 「Ⅱ型5α-還元酵素のみを阻害」

●デュタステリド 「Ⅰ型5α-還元酵素とⅡ型5α-還元酵素、両方を阻害」

〇プロペシアの主な有効成分はフィナステリド

フィナステリドは主にⅡ型の5αリダクターゼを抑制する働き

●ザガーロの主な有効成分はデュタステリド

デュタステリドはⅠ型・Ⅱ型の5αリダクターゼのどちらも抑制

Ⅱ型は前頭部やヒゲなどAGA後発部位に限局していますが、Ⅰ型は前頭部、後頭部、ヒゲ、脇毛等より広い範囲に作用します。その為、デュタステリドはフィナステリドよりもさまざまなケースの薄毛の改善効果に期待されます。

~AGAに対する試験(治験)結果よりわかったこと (二重盲検試験※1)~ 

① 血清DHT(ジヒドロテストステロン※2)値を比べると、

フィナステリドでは73%、デュタステリドでは92%の減少を認めたことから、デュタステリドの方がAGAに効果がある可能性が示唆されます。

② フィナステリドの血清半減期は6〜8時間と短い一方で、デュタステリドの血清半減期は3〜5週間と長いことが知られています。それだけ長期間有効成分が体内にとどまることになりますので、デュタステリドの方がフィナステリドよりも発毛効果が高くなります。

③ デュタステリドではほぼ完全にDHTの合成を阻害しますので、性的機能に影響を与える可能性がありますが、男性機能低下や性欲減退の副作用は、いずれも発現率は低く危険性は高くないとされています。

フィナステリドはDHT合成を完全には阻害してないので、性的機能に影響を与える可能性

はほとんどありません。

④ フィナステリド、デュタステリドのいずれも、骨濃度、骨代謝または血清リポタンパク質には明

白な影響を与えないことが証明されています。よって、5α-還元酵素の慢性阻害は、骨粗鬆症の発症、もしくは男性の血清リポタンパク質の変化を経由して、心血管疾患のリスクに影響を与えることはほとんどないと考えられます。

※1 治験に参加された患者さんは勿論のこと、治験に係わる医師や治験コーディネーターやその他の病院スタッフ、薬剤を開発している製薬会社の関係者など、その治験にかかわる全ての関係者が、患者さんがどの治験薬を使用しているかをわからなくする手法のこと。

※2 ジヒドロテストステロン(DHT)とは、脱毛因子を生み出す悪玉の男性ホルモンと言われています。

~〇フィナステリドの効果があらわれてくるまでには~

フィナステリドの効果は、早い人で約3ヶ月、一般的には6ヶ月程度かかるとされています。 フィナステリドは服用した時点で作用しますが、AGAの進行を抑制し正常なヘアサイクルに戻るまでには時間が必要なため、治療(服用)を始めてもすぐに効果が現れることはありません。フィナステリドを開始された方は、まずはしっかりと半年間継続して服用して効果をご確認ください。

~●デュタステリドの効果があらわれてくるまでには~

デュタステリドの服用を開始してから、約1ヶ月〜3ヶ月の間は初期脱毛が見られる場合があります。早い人は、服用開始後から10日ほどで出る場合もります。初期脱毛は、デュタステリドの作用により、毛母細胞の働きが活発になると起こります。乱れていたヘアサイクルが整っていく過程でもあり、初期脱毛は一時的な症状です。必ず初期脱毛が生じるとは限らず、個人差がありますので、初期脱毛が生じなくても心配する必要はありません。

~AGA治療で心がけたいこと~

AGA治療では、以下の4点について注意いたしましょう。

 ① 頭皮環境を整えること

 ② 髪の毛を余分に触らないこと

 ③ 途中で服用を中止しないこと

 ④ 医師に相談すること

~まとめ~

AGA治療をご希望される患者様は、フィナステリド・デュタステリドそれぞれの特徴、効果効能をご確認のうえ、当クリニックの担当医にご相談くださいませ。